01 ロケット団、ついに動く!

ウラウラ島の交番…。そこにはアローラのニャースと戯れながらけん玉で遊んでいるクチナシがいた。彼はウラウラ島の島キングであるが、警察官として交番に勤務している。しかし、クチナシは交番の固定電話機で、ある人物と連絡していた。

「そういやサカキ、お前に娘と息子がいたな」
『ああ』

しかもクチナシ、やけに嬉しそうだ。クチナシが連絡している相手とは、ロケット団のボス・サカキである。サカキには娘と息子がいるようだ。
なぜ警察官であるクチナシと、ロケット団のボスであるサカキが親しいのかというと、旧知の中だそうだ。

『今回は娘に頼らん。あれでも全米チャンピオンとして忙しいからな』
「息子についてだが…マサラタウン出身のあれか?」
『名前は出すなよ。ジェネラルグループとヴァイタリンスグループに感づかれる』
「おいおい…ジェネラルグループとヴァイタリンスグループと言えば、世界の経済と裏世界を支配する世界五大財閥「ゴッドファイブ」の一角じゃねえか…そいつらと戦争してるのか?」
『ああ』
「それが本当だったらあいつ、狙われるんじゃねえのか?」
『だからこそ、妻と離婚する形で息子の存在を葬ったのだ。それで、どうだった?』
「カロスリーグで準優勝したと聞いたときはどれくらいの者かと思ったが、なかなか面白いやつじゃないか。カロスリーグで使ったポケモンで挑まれれば、こっちがボコボコにやられていたのかもな。フレア団が起こしたカロスの事件を知っているか?」
『よく知っている』

フレア団とは、カロス地方で展開していた悪の組織だが、カロスの事件が起きて終息した後、ボスのフラダリが消息不明、幹部達は逮捕という形で壊滅した。

「それと『かがやきさま』についてだが、俺は関わらん。だけど急いだほうがいいかもな」
『ほう…』
「イッシュで拘束されていたプラズマ団が脱獄したそうだ」
『なに…?』
「イッシュで活動している知り合いの情報によれば、プラズマ団はこのアローラにやってきて、その『かがやきさま』を手に入れるそうだ」
『なるほど…。だが、そうはさせん。かがやきさまを得るのは、このロケット団なのだからな』

プラズマ団とは、イッシュ地方で展開していた悪の組織。現在はボス・ゲーチスと幹部アクロマが逮捕されたという形で壊滅している。ロケット団と最も対峙していた悪の組織でもある。

同時刻…ポケモンスクールの教室。その教室には、サトシ、リーリエ、マオ、スイレン、カキ、マーマネの6人がいて、傍には相棒のポケモン達がいる。ポケモン図鑑のロトム、ウルトラビーストのベベノム、壇上に立つククイもいる。

「今日はポケモンリーグについての授業を行うぞ。ポケモンリーグはバッヂを8つ集めると出場することができる。そういえばサトシ、何度もリーグに出場していたな」
「はい」
「優勝は?」
「……ないです………」

ククイに質問されたサトシは、ポケモンリーグで優勝経験がないことを自覚して落ち込み始めた。

「ポケモンリーグで、一番印象に残っているバトルは?」

さらにククイに質問されるサトシ。

「そうですね…。シンオウリーグでダークライとラティオスを使うトレーナーとバトルしたことですね…」
「「「……………」」」
「どうしたのみんな?」

サトシはシンオウリーグについて触れると、みんなは沈黙した。ダークライとラティオスという部分に…。そのトレーナーの名はタクトというダークライ使い。シンオウリーグ優勝を飾っている。

「「「えええぇぇーーー!!!??」」」

そして、驚きの声を上げる。

「ダークライとラティオスって言ったら、伝説のポケモンじゃないか!?」
「マジでバトルしたのか!?」

マーマネとカキは聞いた。

「ああ。あのときは、ヘラクロス、コータス、フカマル、ジュカイン、オオスバメ、ピカチュウのメンツで出たけど、結局はボコボコにやられたよ」

と、サトシは答えた。

「あれサトシ、ジュカイン持ってたの?」

草ポケモンが好きという一面を持つマオはジュカインに反応する。

「ああ。見なかったっけ?」
「見かけなかったよ」

彼らはオーキド研究所に訪れてサトシのポケモンを見たのだが、全部を見たわけじゃない。

「そういえばサトシ、お前はカロスリーグに出ていたな。メガシンカバトル、凄かっただろう」
「ええまあ」
「キーストーンは持っているのか?」

ククイにキーストーンについて聞かれたが…。

「持っていません…」

サトシは落ち込んだ。カロスで旅をしていたサトシだが、結局はキーストーンを手に入れることができなかった。

「まあ、珍しいものだから、Zリングよりは手に入れづらいかもな」

ククイは笑みを浮かべる。

「話しを戻すが、ポケモンリーグで優勝すると、チャンピオンリーグの出場資格が得られる。チャンピオンリーグはポケモンリーグ優勝者のみが出場できるという大会だ。その大会で優勝すると、四天王に挑戦する権利が与えられるし、四天王を倒すとチャンピオンマスターに挑戦する権利が与えられる。そのチャンピオンを倒すと、挑戦者がチャンピオン。だけど、それはあくまで地方の中のチャンピオンでしかない。地方チャンピオンより上の全国チャンピオンが存在するからだ。全国チャンピオンはその国で一番強いチャンピオンであるのは想像できるが、みんなはどれくらい知っているかな?」

ククイはみんなに全国チャンピオンについて聞いた。

「はい!わたしは全アメリカチャンピオンマスターのモニカさんを知っています!」

リーリエが挙手する。

「年収3億ドル以上を稼ぐ超セレブだけでなく、あの世界五大財閥「ロケットグループ」の御令嬢にして、連邦軍の元帥という一面を持ちます」

モニカとは、超大国アメリカ合衆国の頂点に立つ全アメリカチャンピオンマスターの絶世の美女。

「うん?どうしたのサトシ?」
「いや、なにも…」

しかし、サトシは過敏に反応する。そのことをスイレンは指摘するが、サトシははぐらかす。

「他の全国チャンピオンといえば、全中国チャンピオンマスターのレイウォンさんと、全ロシアチャンピオンマスターのヴァシリーサさん。あとは全イギリスチャンピオンマスターのリヴェルさんと、全フランスチャンピオンマスターのジャンヌさん、そして全日本チャンピオンマスターのカレンさんなどが有名です」

リーリエは認知されている全国チャンピオンの人達の名を次々と挙げた。

「そう、全国チャンピオンになるためには、彼らを倒さなければならないということだ。加えて、伝説のポケモンをゲットして手持ちに加えていることが多い」

ククイは話をまとめた。

「あの博士…世界五大財閥ってなんですか?」

サトシは聞いた。

「そういえばそうだな…」
「なんだろう…世界五大財閥って…」
「さあ…」

カキとスイレンとマオも知らないようだ。

「なんで知らないの!?」
「超有名ですわよ!」

マーマネとリーリエは驚きの反応する。世界五大財閥についてククイは説明する。

「世界五大財閥は通称『ゴッドファイブ』と呼ばれ、世界の経済や政治など、あらゆる分野を支配する五つの大財閥でもある。その大財閥とは、『ジェネラルグループ』、『ウィークリーグループ』、『クラリアングループ』、『ヴァイタリンスグループ』、『ロケットグループ』の五つだ。大国並の資産を有するだけでなく、大国のリーダーや軍隊すら動かすことができるほどの権力を持っている。ちなみに、このポケモンスクールのスポンサーは、ウィークリーグループでもあるんだ」

ククイの説明を聞いて、みんなは驚いた表情をする。

一方、アローラのメレメレ島の森にあるロケット団の秘密基地…。そこには、ムサシとコジロウとニャースがいた。

『定期連絡の時間が過ぎています』

現在、ロケット団本部と連絡し、サカキの秘書マトリが対応している。

「5分遅れただけなのになんで怒らなければならないのよ!!」

ムサシは不満をぶつける。

『それで、アローラのポケモンはゲットしましたか?』

マトリは聞いたが、3人は落ち込む。

「でも…例のピカチュウをゲットしてサカキ様に献上を…」

と、コジロウは言い訳するが…。

『ピカチュウはいりません!アローラしか生息していないポケモンを送ってください!!』

マトリの怒りは頂点に達している。

『あなた達の成果にサカキ様が不満を抱き、そこでヤマトとコサンジ、じゃなくてコサブロウをアローラに送ることにしました』
「「「ええぇーー!!!??」」」

ヤマトとコサブロウとは、ムサシとコジロウとニャースと同じロケット団のメンバー。その3人とは因縁が深く仲も悪い。

『すでに彼らは到着し、アーカラ島でアローラのポケモンをゲットして本部に送るなど、それなりの成果を上げています』
「「「……………」」」

ムサシとコジロウとニャースの任務はアローラのポケモンをゲットして本部に送ることだが、その任務を忘れて活動しているという。代わりにヤマトとコサブロウがアローラに来て、アローラのポケモンをゲットして活躍しているとか…。結果、ムサシとコジロウとニャースの評価は底知らずに落ちたという。

『マトリ、ちょっと代われ』
『博士?』

そのとき、マトリの傍に白衣を着た老人が現れた。

「「「ゼーゲル博士!?」」」

ムサシとコジロウとニャースの上司にしてロケット団幹部兼科学者ゼーゲルが現れた。「ロケット団の頭脳」という異名を持つ。

『久しぶりじゃな。しばらく見ないうちに堕落しおって…』

ゼーゲルの指摘に3人は落ち込んだ。

『お前達は例のピカチュウを狙っているようじゃが、それは後回しにせい。わしはこれからアローラ地方に向かう。メレメレ島でお前達と合流する。お前達には手伝ってもらわなければならないことがあるからな』
「「「はい」」」

しかし、ゼーゲルは3人に頼るのであった。

夕方、ポケモンスクール…。ネッコアラがポケモンスクールの鐘をガンガン鳴らし始めた。

「ウルトラガーディアンズ!緊急出動要請だ!」

ククイは黒板を上げて、その内側にあった巨大なボタンを押すと、教室の壁の部分が扉として開いた。サトシ達とポケモン達はククイを残して、その扉に入ってすぐにエレベーターで秘密基地に向かった。秘密基地に移動する途中、サトシ達はライドウェアをベースにした色違いのコスチュームにチェンジする。チェンジした後に秘密基地に到着すると、目の前にはピクシーがいた。そのピクシーはエーテル財団代表ルザミーネのポケモンでもある。

『ウルトラガーディアンズ、アローラ』
「「「アローラ!」」」

目の前の画面にルザミーネとビッケとバーネットがいた。彼女達3人はエーテル財団の本拠地である人工島エーテルパラダイスにいる。
ウルトラガーディアンズの任務は、アローラ地方に迷い込んだウルトラビーストの保護である。ウルトラビーストの戦闘力は、ラティオスやダークライと言った伝説のポケモンに匹敵する。ウルトラビーストを保護するということは、アローラ地方を守ることにつながる。

『このメレメレ島にウルトラビーストが現れたの。またマッシブーンよ』

ルザミーネの報告によれば、マッシブーンというウルトラビーストが現れたとのことである。

『一刻も早く、被害が出ないうちにマッシブーンを保護して』
「「「ウルトラジャー!!」」」

みんなはそれぞれのライドポケモンに乗り、秘密基地から出撃していった。
サトシはガブリアス、リーリエはチルタリス、カキはリザードン、マオはフライゴン、スイレンはハクリュー、マーマネはメタング、それぞれのライドポケモンに搭乗している。

しかし、その出撃の様子をムサシとコジロウとニャースが物陰に隠れて見ていた。

「こちらムサシ、ゼーゲル博士、応答を願います」
『うむ』
「ジャリボーイ達はウルトラビーストの確保のために出撃したと思われます。いかがなさいましょうか?」
『出撃した場所を調査せよ。可能であれば、ウルトラビーストに関する情報を得たい』
「了解」

その様子をゼーゲルに通信で報告する。

「ところでゼーゲル博士、やつらはウルトラビーストの確保に出撃したそうですが、そのウルトラビーストを我々で確保しなくても大丈夫でしょうか?」

コジロウはゼーゲルに聞いた。

『問題はない。我々の目的は、如何にしてウルトラビーストを確保するのかを調査することだからな』
「わかりました。任務完了次第、再び連絡します」
『うむ』

ゼーゲルとの通信を切った。

「任務開始ニャ。我々の汚名を晴らすために」

ニャースの言葉にムサシとコジロウは同意する。

それから、マッシブーンが現れた場所に向かった。周りは森で囲まれている。

『ピピッ!マッシブーン発見ロト!』
「あれか!?」

ロトムはマッシブーンを発見。サトシ達はマッシブーンがいるところにライドポケモンを着地する。

「以前のマッシブーンと違う」
「まあ、マッシブーンが1体だけとは限らないしね」

スイレンとマオはこう話す。

「筋肉ポーズで行けるか?」

カキはそう話すも…。

「以前のマッシブーンより好戦的っぽいね」

マーマネは推測する。

「来ます!」

リーリエは叫ぶと、マッシブーンが突如としてサトシ達に襲い掛かった。

「ピカチュウ!『10まんボルト』!!」

ピカチュウはマッシブーンに『10まんボルト』を放つが、マッシブーンはかわされてしまう。そのマッシブーンがピカチュウに向かって『アームハンマー』で仕掛ける。この攻撃をピカチュウは喰らってダメージを受けた。

「ピカチュウ、大丈夫か?」
『ピカ』
「ゲッコウガがいればすぐに倒せるんだけどな…」

サトシはゲッコウガについてこう呟く。

「行くぞ!バクガメス!」
「トゲデマル!」
「アママイコ!」
「アシマリ!」
「シロン!」

カキとマーマネとマオとスイレンとリーリエはそれぞれのポケモンを出す。ちなみにシロンとは、リーリエが名付けたアローラのロコンである。
そんなときだった。

「『かえんほうしゃ』!!」

どこからかポケモンの技『かえんほうしゃ』が放たれてマッシブーンに命中。

「「「!!?」」」

みんなは『かえんほうしゃ』が放たれた場所を見ると、スーツを着た男性とヘルガーがいた。

「君たち、ここは任せてください」

男性とヘルガーはサトシ達の前に出て、マッシブーンと対峙する。

「ウルトラビースト…その力がどれほどものなのか確かめさせてもらいましょう!ヘルガー!メガシンカ!!」

男性はペンダントとして首に下げているキーストーンを手に取り、ヘルガーの首輪にあるヘルガーナイトというメガストーンと共鳴させた。そしてヘルガーは、メガヘルガーにメガシンカする。

「ヘルガーがメガシンカ!?」
「メガシンカポケモンとウルトラビースト、どっちが強いのだろう…」

マーマネは驚き、スイレンは推測する。バトルが始まった。

「『かえんほうしゃ』!!」

メガヘルガーはマッシブーンに向かって『かえんほうしゃ』を放った。マッシブーンは持ち前のスピードで攻撃をかわして『アームハンマー』で攻撃を仕掛ける。メガヘルガーは効果抜群のダメージを受けたが、まだまだやれる。

「ヘルガー!『スモッグ』!さらに『かえんほうしゃ』!!」

メガヘルガーはマッシブーンに向かって『スモッグ』を放った。マッシブーンはこの攻撃を喰らうだけでなく、『スモッグ』の煙に包まれた。そこを『かえんほうしゃ』で攻撃を仕掛けると爆発した。マッシブーンは強烈なダメージを受けた。

「とどめだ!『かみくだく』!!」

男性は勝負を決めに出た。メガヘルガーはマッシブーンに対して『かみくだく』で攻撃を仕掛けた。マッシブーンはこの攻撃を喰らって戦闘不能になり、地面に倒れて気絶した。このバトル、男性とメガヘルガーの勝利に終わった。バトルが終わった直後、メガヘルガーはメガシンカが解けて、元の姿に戻る。

「「「……………」」」

ウルトラビーストを実力で倒すとは思わなかったと驚いているサトシ達であった。

「あとはお好きにどうぞ」

と、男性とヘルガーは去っていった。
しばらく沈黙を続けていると…。

「サトシ、ウルトラボールを!」
「そうだった」

リーリエは気づいた。サトシはウルトラボールを手に持って、それを気絶したマッシブーンに向かって投げた。マッシブーンはウルトラボールに吸い込まれる。そして、マッシブーンのゲットに成功する。

「マッシブーン!ウルトラゲットだぜ!」

サトシは高らかに宣言する。

その後、サトシ達はマッシブーンが入ったウルトラボールを持って、それぞれのライドポケモンに乗って飛んで行った。
しかし、その様子をヘルガーを連れた男性は目撃しながら、スマートフォンを持って誰かと連絡している。

「わたしです、サカキ様」
『うむ』

相手はロケット団のボス・サカキである。

「ウルトラビーストの力を確認してきました。メガシンカしたヘルガーでバトルしましたが、苦戦を強いられました。やはり、伝説のポケモンに勝るとも劣らない実力を持っています」
『なるほどな…』
「ウルトラビーストはウルトラホールから現れる。その報告をサカキ様は受けているはずですが」
『報告は聞いている』
「恐らく、『かがやきさま』という名を持つポケモンはウルトラホールの先にいると思われるでしょうが、問題はそのウルトラビーストをどうやってゲットするかです。ウルトラガーディアンズと名乗る少年達はウルトラボールと呼ばれる特殊なモンスターボールを使って、ウルトラビーストをゲットしました。第一目標は、ウルトラボールの確保と分析と量産化ですね」
『よくぞそこまでの情報を得ることができた。さすがアポロ、ロケット団最高幹部筆頭だけのことはある』
「恐れ入ります」

男性の正体はロケット団最高幹部筆頭アポロ。ロケット団の総司令官としてサカキを補佐する。いわば、ロケット団のナンバー2である。

「それでは、ゼーゲル博士に報告を入れてます」
『うむ』

アポロはサカキとの通信を切り、ゼーゲルに通信を入れる。

「ゼーゲル博士、こちらアポロ。ウルトラビーストに関する報告をしたいと思って連絡した次第です」
『うむ』
「ウルトラガーディアンズと名乗る少年達は、ウルトラビーストをウルトラボールという特殊なモンスターを使ってゲットしました。可能であれば、あなたの配下の団員達にウルトラボールの入手を依頼したいのですが」
『わかった。その配下の団員達はウルトラガーディアンズに潜入中だ。ウルトラボールの確保を命じよう』
「最優先でお願いします。でないと、『かがやきさま』というポケモンはゲットできないと思われます」
『うむ』

ゼーゲルにウルトラボールの確保を依頼する。

一方、サトシ達はメレメレ島のとある場所で、そこにいたルザミーネとビッケとバーネットとククイと合流。その場所の空にウルトラホールが開いている。サトシはマッシブーンをウルトラボールから出して、ウルトラホールに帰した。直後、ウルトラホールは消えた。

「メガシンカしたヘルガーでマッシブーンを実力で倒したですって!?」

ルザミーネは驚きの声を上げた。ビッケとバーネットとククイも驚いている。
サトシ達から、マッシブーンをゲットした経緯についての報告を聞いて現在に至る。

「本当に強かったよね…」
「うん…」

マオとスイレンはこう述べる。

「恐らく、その男はアローラの外からやってきたのだろう」

ククイは推測する。

「わかるの?」

サトシは聞いた。

「アローラの人間でメガシンカを使うトレーナーは一人もいないからね」

バーネットはサトシの質問に答えた。
アローラでZワザを使うトレーナーは多いが、メガシンカを使うトレーナーは現在のところ一人もいない。だから、メガシンカを使うトレーナーは外部から来た人間だと認識される。なお、アローラから別の地方に留学して、その地方でキーストーンとメガストーンを手に入れているという可能性もあるが、その可能性も非常に低い。

「メガシンカしたポケモンによって、ウルトラビーストや伝説のポケモンに匹敵しますからね」

ビッケはこうコメントする。

「そういえばその男の人…ウルトラビーストのことを知っていたようなんです」
「「「えぇ!?」」」

リーリエはメガシンカ使いの男性がウルトラビーストを知っていたと話すと、ククイ達は驚いた。

一方、ポケモンスクールの地下にあるウルトラガーディアンズの秘密基地…。そこには、ロケット団のムサシとコジロウとニャースがいた。侵入しているようだ。

「ウルトラボールはすべて確保したニャ」
「ウルトラビーストに関するデータも確保」
「あとは撤収」

ニャース、コジロウ、ムサシの順に話す。彼らはポケモンゲットに関しては情けない一面を持つが、本格的な任務となれば、イッシュ地方にいたような実力を発揮する。
3人はウルトラボールとウルトラビーストに関するデータを確保して、秘密基地から脱出する。その後、ある場所に向かう。その場所とは、メレメレ島にあるテンカラットヒルの最深部。ゼーゲルが指定した場所でもある。到着すると、一人の男性がいた。

「おや、あなた達ですか」
「これは、アポロ総司令!?」

アポロである。ムサシとコジロウとニャースはアポロに対して敬礼する。

「その手に持っているのは、ウルトラビーストに関するものですか?」

アポロはムサシが右手に持っている大きなスーツケースに目をつけた。

「はい。ご覧になられますか?」
「ええ」

ムサシはアポロにスーツケースを手渡し、アポロはスーツケースを開ける。中身は、いくつかのウルトラボールとウルトラビーストに関するデータの資料である。

「確かに」

アポロはスーツケースを閉じてムサシに手渡す。

「総司令はどうしてここに?」

コジロウは聞いた。

「アローラ地方で行われる例のプロジェクトの全権をサカキ様に任されたのです。そういえば、あなた達がアローラのポケモンゲットの任務を疎かにしていると聞きましたが、ちゃんと堅実にやればできるじゃないですか」

と、アポロは笑みを浮かべて3人を評価する。
そのとき、上空から大型ヘリコプターが現れた。ヘリコプターは彼らの前に着陸する。ヘリコプターの扉が開かれると、ロケット団の科学者ゼーゲルと、その補佐を務めるフリントが現れた。二人は彼らの前に近づいた。

「お疲れ様です、ゼーゲル博士。さっそくですが、例のものを入手しました」

ムサシはスーツケースをゼーゲルに預け、ゼーゲルはそれを受け取った。

「中身はすでに確認済みです。彼らが任務を果たしてくれました」

アポロはゼーゲルにこう話す。ゼーゲルはスーツケースを開けて、中にあるウルトラボールとウルトラビーストに関するデータの資料を確認した。

「確かに、これで第一計画は完遂じゃ。第二計画の移行に入る。第二計画は……ウルトラビーストの確保じゃ」

ゼーゲルは目を光らせた。
ロケット団のボス・サカキは、そのプロジェクトの全権をロケット団のナンバー2であるアポロに委任。あのゼーゲルが出てくるということは、アローラ地方でなにかよからぬことを企んでいるようだ。

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