17 欧州編 美しき戦姫のプロチーム!ファイヤーボールズ登場!

翌日、トーキョーシティのトーキョースタジアム。日本全国大会「全日本ポケモンリーグ・トーキョー大会」の開催地でもある。その会場に多くの人々が集まっていた。デンマークのポケモンプロチームであるファイヤーボールズが、このスタジアムを拠点に活動しているからの理由であるが、彼らの目的はファイヤーボールズのメンバーにバトルを応募している。前回ですでに説明しているので省略しますが、彼らの真の目的は、彼らによって異なる。

純粋に強い相手とバトルしたい……ポケモントレーナーの血が騒いでいる人が該当する。実際にファイヤーボールズのメンバー一人ひとりの実力は世界トップクラスで相手として不足なし。男女問わずである。
メンバーをお持ち帰りして1日中ラブラブしたい……実はバトルでメンバーに勝利した人は、そのメンバーと1日限定恋人同士になれるという特典がある。そのためなのか、欲望にまみれた男達が集っている。具体的には、一生女に縁がなさそうな童貞男、女好きのヤリチン野郎(童貞も含んでいる)などである。メンバー達の妖艶な姿に惑わされた男達である。
ムカつくのでぶっ飛ばしたい……応募する女性のほとんどがこれに該当する。バトルの勝利にこんな特典をつけるファイヤーボールズに女性達は怒りの炎を燃やしている。中には、メンバーにメロメロになって参加した彼氏もいるとか…。

こんな感じの目的である。ちなみに負けたら悲惨な運命が待っているという。
この様子をテレビなどで報道されているが、実はメンバー全員が風俗嬢で、一部がAV女優であるという情報までもが報道されている。この報道を見た男性陣達のほとんどが興味の声を挙げているが女性陣は無関心。
ちなみにバトルを希望する人の中に、シゲルとジュンとタケシが含まれていたとか…。

 

ロケットグループ別宅…。この様子をテレビ(42インチ薄型液晶フルハイビジョン)で見ていたセレナとエルとレベッカ。場所は別宅内にあるラウンジルーム。昨日来ていたダーシャンは武者修行の旅を続けている。このとき、サトシのピカチュウも傍にいる。サトシは現在、図書館の中で英才教育を受けている真っ最中である。

「風俗嬢ですって!?」
「AV女優も!?」

とくにセレナとエルは驚愕していた。

「だが実力は本物だ。一人ひとりの実力は世界トップクラスだからな」

レベッカは評価する。

「受付している人間はファイヤーボールズを補佐するスタッフだろう。メンバーは全員会場内か」

と、推測する。

「へぇ~、ファイヤーボールズの連中は強いんだ」

サトシが現れた。傍にはロトムがいる。どうやら休み時間のようである。

「テレビを見ていたのか」
「インターネットで知りまして……ところで…風俗嬢とAV女優ってなに?」
「「サトシ(君)は知らなくていい!」」

実はサトシ、風俗嬢とAV女優という意味を知らない。知りたがるもセレナとエルに拒否される。

「風俗嬢は客に性行為を含む性的なサービスをする女性で、AV女優は男優と性行為して撮影するというものだ」
「「レベッカさん!!?」」

レベッカは風俗嬢とAV女優の意味をサトシに教える。セレナとエルはそんなレベッカにツッコミを入れる。

「なんか…そんなことしていいのかと思ったんだけど…」

複雑な心境を抱くサトシ。

「まあ、強制はされてないようだし、それを除くとファイヤーボールズは、ヨーロッパ最強を誇る」
「最強か…。バトルしてみたいな」
「「ダメ!!」」
「……………」

セレナとエルはサトシがファイヤーボールズとのバトルどころか接触を嫌っているようだ。

「なんで?」

サトシは聞いた。

「ファイヤーボールズは全員女性で風俗嬢とAV女優なのよ?」
「襲われたらどうするの?」
「サトシがファイヤーボールズのみんなをメロメロにしそうだからダメ!」
「女に飢えているならわたしが相手してあげるわ!」

セレナとエルに次々とツッコミを入れられるサトシであった。

 

それから時間が経過。ロケットグループ別宅にカレンが遊びに来た。妹のユイコを連れて…。しかも、なぜか手に大きな荷物がある。
現在、みんなはラウンジルームにいる。

「ユイコ姉さん!?」
「ユイコさん!?」

レベッカとサトシはユイコの出現に驚いた。

「最近、レベッカがこの屋敷で寝泊まりしているので、どうしたものかと来たのですが、お久しぶりですねサトシ君」
「はい」

ユイコは久しぶりにみたサトシの再会に喜んだが…。

「ああ。サトシの家庭教師を務めてるんだ」

と、レベッカは説明する。

「あんたの家はここじゃないでしょ」

カレンは付け加える。

「そうですよ」
「レベッカさんの家はここじゃないんですから」

このとき、セレナとエルは黒い顔していた。恋敵1人減ってくれるなら願ったりかなったりだ。

「いやだ!サトシとエッチできない!」
「「えぇ!?」」

レベッカは拒否し、その内容を聞いたカレンとユイコは驚愕した。

「レベッカ、あんた!サトシ君との一線を超えたの!?」

カレンは聞いた。

「うむ。処女の姉さん達よりいち早く大人になった。アナルセックスも済ませた。あの快感は中毒になる。フレイヤー家の後継ぎはわたしがサトシと交わる形で産むから、安心して独身を貫いてくれ」

仁王立ちして説明するレベッカである。

「誰が独身を貫くのですか!?」
「レベッカ、あんたね…!」

反論するユイコとレベッカを睨むカレンである。

「そういえばカレン姉さん、父さんと母さんとモメたそうだな。お見合いを受けろと」

突然、レベッカはカレンにお見合いについての話を持ち出す。

「わたしも聞きましたわ。お姉様はお父様とお母様にこういったそうですね。子供を産めば問題ないでしょって」
「……あんたはどうなのよ………」
「わたしもお見合い話を持ち掛けられましたけど断りましたわ。そしてお姉様と同じく、子供を産めば問題ないでしょって言ってやりましたわ」

どうやらユイコも両親からお見合い話を持ち掛けられたようだ。結末はカレンと同じである。

「というわけでサトシ君、わたしは帰らないからしばらくここにいさせて」
「えぇ!?」
「わたしもです。お見合いの話はしばらく聞きたくありませんから」
「あの…その…」

結局、こんな展開になってしまった。サトシの意思を無視して…。とはいえ、カレンとユイコなので問題はない。
2人が手に持っている大きな荷物の中身は、主に洋服類などである。2人は4階の客室でしばらく寝泊まりすることになった。ちなみにエルとセレナとレベッカがそれぞれ利用している客室は3階にある。

 

それから落ち着いた頃、サトシは気分転換に、外に出た。傍にはセレナとエルとレベッカという美少女がいる。あとはロトム、それからエルの腕に抱えられているサトシのピカチュウ。行く先は……トーキョースタジアム。入口付近に人が多く集まっている。おそらくはファイヤーボールズにバトルを申し込む挑戦者達のようである。
ちなみにトーキョースタジアムはしばらくファイヤーボールズが貸し切りとなっている。契約は済ませているようだ。

「ふむサトシ。当日に屋台を出せばバカ売れするんじゃないか?」

レベッカはなにか企み始めた。

「それはいいんですけど……なにを出せばいいのですか?」

サトシは聞いてみた。

「無論、男達の欲望を利用して、ファイヤーボールズの生下着を売るとか」
「犯罪じゃないですか!?」
「それは冗談として真面目な話。ファイヤーボールズに関連するグッズはどうだ?あっちでもグッズが出回っているので珍しくない」
「なるほど…。あとは食べ物とかジュース類とかも行けますね。そして、回復アイテムなどを置くと、トレーナー達は買っていくと思います」
「ほう…さすがロケットグループの御曹司」

ファイヤーボールズの関連グッズは売り上げに期待できるが、ポケモンを回復させるアイテムも大いに期待できる。

「そういえばロケットグループはトーキョースタジアムの運営権を持っているのだったな?」
「ええ。トーキョースタジアムだけでなくトーキョードームの運営権も持っています。そのおかげで、収入の何割かがロケットグループに入ってくるというわけです」
「なるほど…。では、こっそりファイヤーボールズの偵察しにいくか?」
「ええ!?」

レベッカの提案にサトシは驚いた。

「ちょっとレベッカさん!」
「サトシ君をそんないかがわしいところに連れて行かないでください!」

セレナとエルは猛反発。

「なにをいう!ファイヤーボールズ、というよりマルグリットの本当の目的はサトシとの接触だ!」
「「え?」」

レベッカは論じ始める。

「マルグリットが加盟するヨーロッパの大型連合組織『アーサー連合』が存在する。秘密組織ではないため、詳細はインターネットで調べられる。わたしが知りたいのは、アーサー連合がサトシに目をつけるほどサトシが怖いのかにあることだ」
「「「なるほど…」」」

レベッカの説明に3人は納得する。

『アーサー連合はヨーロッパのチャンピオンマスタークラスの実力を持つトレーナーが加盟する連合組織だロト。共通するのは、王族と貴族とその他の富裕層の子息令嬢、いわば実力あるセレブのみが加盟しているロト。しかも、加盟するメンバー全員が波導使いでもあるロト』

と、ロトムは詳細に説明する。

「それはいいとして、どうやって偵察するんですか?」

サトシは聞いてみた。

「その必要はないわ」

そのとき、後ろから誰かに声をかけられた。声がした方向にみんなは振り向くと、5人の美少女がいた。しかも全員、グラマラスと美貌を兼ね備えている。

「おおマルグリットじゃないか」

5人の中央にいる一人の少女がマルグリットと呼ばれている。

「あんたもいたのね…」
「まあな。それで、なぜ偵察の必要がないのだ?」
「決まっている。偵察するまでもないくらいにあたし達が強いからよ」
「なるほど。言われてみればそうだな。邪魔したな。行くぞ、サトシ、エル、セレナ」
「サトシ?」

レベッカはサトシ達3人を連れて立ち去ろうとするが、マルグリットはサトシという名前に反応して…。

「ちょっと待ちなさい」

レベッカ達を呼び止めた。

「あなた、もしかしてロケットグループのサトシ?」

マルグリットはサトシに話しかけた。

「ああ、そうだけど…」

サトシは肯定するが…。

「もしかして、ファイヤーボールズのマルグリット・リンドストローム!?」

マルグリットの名を知っていた。

「あら?あたしのことを知っているとは光栄だわ」

マルグリットは肯定する。

「やっと会えたわね。あたしの同類」
「「「同類?」」」

同類という言葉にサトシとエルとセレナは反応する。

「あなた、自分が波導の勇者アーロンの血族であると知ってる?」
「ああ」
「あたしもあなたと同じアーロンの血族よ」
「えっ!?」

マルグリットは自分がサトシと同じアーロンの血族であることを明かす。

「マルグリットの話は本当だ。ちなみに、昨日お前とバトルしたダーシャンもアーロンの血族でもある」
「そうだったんですか?」

レベッカはダーシャンがサトシとマルグリットと同じアーロンの血族であるとサトシに説明するが、説明されるまでにサトシはその事実を知らなかったようだ。

「そのダーシャンがサトシと接触したときにうちら『アーサー』は動揺したのよ。それでサトシ、あたしとバトルして」

マルグリットはサトシにバトルを誘うも…。

「悪い。トレーナー休業中なんだ」

サトシは断った。

「なんだかんだいって、モンスターボールとキーストーンを持っているじゃない」

と、マルグリットは指摘する。たしかにサトシの首にキーストーンのペンダントとモンスターボールを持っている。

「だけどいいのか?あんた達ファイヤーボールズが俺とバトルしても」
「いいのいいの。場所はトーキョースタジアムの傍にあるポケモンセンターのバトルフィールドでどうかしら?」
「いいぜ」

結局、サトシは誘いに乗った。

「ああそうそう。彼女達の紹介忘れていたわね。あなた達からみて右から順番に、テティス、ロレイン、フェリシア、ケアリー。あたしと同じファイヤーボールズのメンバーにしてレギュラー。そして、アーサー連合の加盟者でもある」

と、マルグリットは4人の女の子達をサトシ達に紹介する。ちなみに、その中で一番スタイルがいいのはロレイン。ダイナマイトグラマラスボディと称されるほど豊満な体付きをしている。
だけど、マルグリットも含めたファイヤーボールズの女の子達は全員、キーストーンを所持している。

「ところでサトシ、そのポケモン、あなたの?」

マルグリットはロトムについてサトシに聞いた。

「ああ。ロトムだ」
『よろしくロト』
「「「喋った!!?」」」

ロトムが喋ったことにマルグリット達みんなは驚いた。さすがのデンマークでも、喋るポケモンはいないようだ。

 

トーキョースタジアムの傍にあるポケモンセンター。普通のポケモンセンターと違って大型。宿泊施設が完備されているのだが、その規模と内装は高級ホテル並み。屋外のバトルフィールド。サトシとマルグリットはすでに、それぞれトレーナーボックスに入っている。
ちなみに、人は誰もいない。

「使用ポケモンは1体。あたしはこの子で行くわ」

マルグリットはラグラージを出す。ラグラージの額にはメガストーン『ラグラージナイト』が装着されている。

「じゃあ俺はこいつで行くぜ。リザードン!」

サトシはリザードンを出す。バトルスタート。

「先制攻撃だ!『ドラゴンクロー』!」
「『アームハンマー』で迎え撃て!」

リザードンとラグラージの技がぶつかり合った。パワーは互角。

「やるわね。さすがオリビエを打ち負かした男の子。『ハイドロポンプ』!!」
「『かえんほうしゃ』!!」

さらに遠距離の技を放つ。互いの技がぶつかり合った。こちらもパワーは互角。

「波導を使ったわね?」
「わかる?」
「話には聞いていたけど、完全に覚醒しているわね。だったらこれならどう?」

マルグリットは手をかざすと、リザードンを纏っていた波導が消えた。

「波導が消えた?」
「アーロンの波導よ。アーロンの波導はね、相手の波導をかき消す力があるの。それだけじゃない、相手のポケモンの能力を10分の1に引き下げる力もある!」
「させるか!」

サトシは手をかざした。

「アーロンの波導が消えた!?アーロンの波導使えないんじゃないの!?」
「ヴァシリーサっていうロシアの全国チャンピオンにさらわれたのがきっかけで、自分がアーロンの血族だと知ったんだ。それ以来、この力を扱うのに猛特訓したんだ」
「ホントに!?」
「アーロンの波導そのものをかき消すことができるのかと思っていたけど、よかったぜ。だけど、相手のポケモンを引き下げる力があるなんて知らなかったな。それとマルグリット、見せてくれ。U-18ポケモントレーナー世界ランキング1位の力を…。リザードン!メガシンカ!!」

サトシはリザードンをメガリザードンXにメガシンカさせる。

「このあたしをぞくぞくさせるなんて…。サトシ、あなたいい男じゃない」
「それほどでも」
「だったら行くわよ。ラグラージ!メガシンカ!!」

マルグリットは左手の中指にはめ込まれている指輪を構えた。その指輪にキーストーンが付いている。キーストーンとラグラージナイトが共鳴して、ラグラージはメガラグラージにメガシンカさせる。メガシンカバトルに発展した。

 

一方、外野…。レベッカはロレインと会話していた。

「マルグリットのやつ、まったく本気出してないな」
「それでも、サトシ君は大したものだわ。マルグリットについていけるトレーナーなんて、ヨーロッパ中どこを探してもなかなかいないもの」
「まあそうだろうな。それにしてもアーサーの連中、そんなにサトシが怖いものなのかねぇ…。てっきり爆弾仕掛けて暗殺してくるのかと期待してたんだが」
「そんな物騒なことはしないわよ。それよりレベッカ、サトシ君はどんな子なの?」
「ぶっちゃけ、嘘が下手。素直でまっすぐな性格を持って、誰とでも仲良くなれる。それからあれだ…。トラブルに巻き込まれやすい。そして……特性『メロメロボディ』と『テクニシャン』を持つ」
「『メロメロボディ』と『テクニシャン』って…」
「わかりやすくいえば、サトシは女性にモテる。サトシとエッチした女は中毒となってサトシから離れられない。風俗嬢のお前達はどうかな?」
「「「中毒…」」」

ロレイン達は風俗嬢でもあるが、中毒という言葉に興味を抱いたとか…。

「確認するが、お前達は処女か?」

レベッカは聞いた。ロレインは回答する。

「いいえ。ただ、マルグリットだけは処女よ」
「風俗嬢のくせに?」
「ここだけは好きな人にあげるんだと一点張りで、客にサービスするときはいつもアナルセックスしているのよ」
「ある意味凄いな。風俗嬢やっていながら処女を守り抜いているとは…。ロレインはどうなんだ?」
「……言いたくないわ…」

と、ロレインは暗い表情になった。

 

そしてバトルフィールド…。決着がついた。

「ああリザードン!?」

サトシは叫んだ。メガリザードンXが地面に倒れて戦闘不能になり、同時にメガシンカが解けた。

(や…やばかったわ…)

どうやらマルグリットのラグラージは追い詰められていたようだ。ちなみにラグラージはすでにメガシンカが解けている。
その後、2人はそれぞれのポケモンを戻し、互いに近づく。

「ははっ、やっぱり強いな。さすが世界ランキング1位のトレーナーだ」
「そのトレーナーをここまで追い詰めたサトシもさすがね。これ、お礼ね」

そのとき、マルグリットはサトシの顔を掴んで、自分のほうにキスした。説明するまでもないが、口と口である。

「「ああああ!!!」」

サトシとマルグリットのキスに、セレナとエルは発狂して…。

「「離れて!」」

マルグリットからサトシを引き離して、そしてセレナはハンカチを手に取って…。

「痛い!痛いって!」

サトシの唇をゴシゴシと拭いた。

「なにするの?」

マルグリットはセレナとエルを睨んだ。

「こっちのセリフよ。人の男になにしてるの?」
「エルさん、エルさんの男でなくあたしの男です!」

エルはサトシを自分の男と言って、そんなエルにセレナはツッコミを入れる。

「決めた。あたし、これからサトシとデートするわ」
「「えぇ!?」」

そして、マルグリットはサトシの左腕に抱きつき、デートすると発言。セレナとエルにとっては許しがたいものである。

『待つロト!サトシはこれから英才教育の時間ロト!今日の授業は社交!社交的なマナーとダンスを学ぶロト』
「「「……………」」」

ロトムの言葉にみんなは沈黙した。そしてセレナとエルは心の中で、ロトムのツッコミに感謝する。

「あれサトシ、小さい頃から教育受けてないの?」

マルグリットは聞いた。

「俺、今までマサラタウンというところにいて、父親の顔や自分がロケットグループの御曹司であることを知らなかったんだ。いろいろあって、今に至るんだけどな」
「そうだったんだ…ちょっと意外ね…」

マルグリットのサトシに対する第一印象は、ただのボンボンだと思っていたけど、そうではなかったと理解した。

「ああサトシ様!こんなところにいたニャ!」

そのとき、ロケット団のニャースが現れた。どうやらサトシを探していたようだ。

「おおどうしたニャース」
「実はニャー達、ファイヤーボールズのイベントに屋台を出そうと思っていますニャ。そこでサトシ様に屋台の出店を許可してもらおうと、サトシ様を探していたのでニャース」
「なるほど」

サトシを探していた理由はこれである。

「「「ニャースが喋ってる!!?」」」

マルグリット達ファイヤーボールズのメンバーはニャースが喋っているところをみて、驚きを隠せなかった。

「そのニャース…サトシの?」
「ああ。一応な」
「今度…解剖させてもらえるかしら…?」
「ニャーーー!!!??」

解剖という言葉にニャースは恐怖の叫びをあげた。

「そんなに怖がらなくても…」
「マルグリット…ニャースは解剖が怖いんじゃない…。この場にいるキテルグマに怖がっている」
「キテルグマ?」

サトシが示した方向にマルグリットは振り向くと、キテルグマがいた。

『キー!!』
「ニャーーー!!」

ニャースは逃亡するが、キテルグマに捕まった。そして、キテルグマはニャースを抱えたまま空中歩行して、どこかに拉致されたのであった。
このチートぶりなキテルグマに、ファイヤーボールズのみなさんは唖然としていた。

「なにあのキテルグマ!?なんでワンピースの月歩できるの!!?」

さすがのマルグリットも、これには動揺を隠せなかった。

「キテルグマはアローラ地方しか生息していないポケモンなんだけど…」
「なんで日本にいるの?」
「そこまではちょっと…」
「アローラ地方のキテルグマって、あんなチートなポケモンだったの!?」
「そこまではちょっと…」

マルグリットの質問にサトシはこれぐらいしか回答できなかった。
それから落ち着いたころ、サトシ達一行はマルグリット達と別れてロケットグループ別宅に戻っていった。そしてサトシは英才教育を再会。今日はロトムの言うとおり、社交ダンスと社交的なマナーを学ぶため、場所は舞踏会などに使われている広間となっている。ちなみに、この授業を担当するのは、レベッカである。

「「むぅ~…」」

この様子をセレナとエルは羨ましそうな目で見ている。ちなみに2人は庶民で金持ちでもなんでもない。

 

一方…。トーキョースタジアムのある控え室…。マルグリットはヘルバルトと連絡を取っている。

「サトシ…なかなかいい男じゃない…。アーロンの波導の使い方もそれなりに心得ているし、自分がアーロンの血族だということも自覚している。バトルしてみてわかったけど、手加減したとはいえ、いずれあたしの脅威となるわ」
『ふむ…。そこまで成長しているとは思わなかったな。こちらでサトシ以外の要注意人物をリストアップしてみた』
「その要注意人物の中にダーシャンもいるでしょう」
『ああ。その他に日本のレベッカとロシアのユーリも含まれている。とくにアメリカの場合、ブレット、ゼノ、ルチル、ベアトリーチェ、そしてヴァネッサなどがいる。ルチルとベアトリーチェとヴァネッサは表立って活動していないようだが『ポケモン殺し』の異名を持つ』
「あたしも聞いたことがあるわ。バトル中に相手のポケモンを殺すトレーナーについてね。バトル中にポケモンが死ぬのは珍しいことではないけど、意図的にポケモンを仕留めるというのは、前代未聞だわ」
『自分で振っといてあれだが、その話はひとまず置いとく。我々欧州勢力は世界の頂点に立たなければならない。その理想を実現するために、アーサー連合という連合組織が誕生した。その中でも最強を誇るのがマルグリット、お前なのだ』
「買いかぶりすぎよ」
『それでもだ。数ヶ月後に日本で国際大会が開かれる。その大会に、ジュリアスとフォルセが出場する予定だ』
「ゴッドファイブの御曹司が?」
『それから、俺も出る』
「ダーシャンも出てくるかもしれないわ」
『ダーシャンが出てくるなら結構だ。世界一を目指す以上、ダーシャンを倒さなければならない』
「あたしも出てみる?」
『いや、やめてくれ』
「どうして?」
『俺が優勝できない』
「出る。それじゃ」
『ちょっと…』

マルグリットはバツッと電話を切った。スマートフォンを懐にしまうと、急に顔を赤らめてモジモジし始めた。

「サトシいい男…。あのセレナとエルとかいう小娘達からサトシを奪ってやるわ…!そしてサトシに処女を捧げてやるわ…!」

サトシに狙いを定めるマルグリットであった。

「あら、ちょうどいいじゃない」
「カルロッテさん?」

そのとき、カルロッテが現れた。

「これからロレインと一緒にサトシ君がいるロケットグループ別宅に行くの。あなたも行く?」
「行きまーす♪」

カルロッテはマルグリットを誘った。そして、マルグリットは嬉しそうに行くと答えた。

 

それから、ロケットグループ別宅のラウンジルーム…。

「やっときたわねカルロッテ」
「まさかここにいるとは思わなかったわカレン。久しぶりね」

そのテーブルにカルロッテとカレンがいる。
カルロッテ・オールストレーム…。デンマークポケモンプロチームのファイヤーボールズ総キャプテンにして全デンマークポケモンリーグチャンピオンマスター。風俗嬢にしてAV女優という一面もあるが、かなりの大物でもある。とはいえ、服装は普通である。ちなみに、彼女が連れてきたロレインの本名はロレイン・オールストレームで、カルロッテの実妹にあたる。彼女達はデンマーク王国貴族オールストレーム子爵家の令嬢で、カルロッテが長女でロレインが四女にあたる。二女と三女はファイヤーボールズのレギュラーメンバーで、風俗嬢にしてAV女優でもある。さらにいえば、彼女達の母親は元AV女優にしてファイヤーボールズの親会社ファイヤーコーポレーションの社長。オールストレーム子爵家の当主でもある。
ついでにいうが、マルグリットはデンマーク王国貴族リンドストローム伯爵家の次女。デンマーク貴族でもある。
実はカルロッテはカレンの呼び出しを受けて、ロケットグループ別宅にきたという。マルグリットとロレインはただの付き添い。

 

その2人はというと…。図書室でサトシの家庭教師に付き添っていた。授業内容は数学である。ちなみに社交の授業はすでに終了している。サトシは、もともと家庭教師を務めているレベッカと、途中から加わったマルグリットとロレインという3人の美しき美少女から授業を教わっている形になる。

「わかりやすく教えてくれてありがとうございます。ロレインさん」
「どういたしまして」

しかし、サトシはロレインを評価する。ロレインの教え方が3人の中で一番うまかったようだ。

「「むぅ~」」
「「うぅ~」」

レベッカとマルグリットは不満な表情をしているが、扉の外で様子を見ていたセレナとエルは羨ましそうな表情をしている。

「ロトム、次の授業は?」

ロレインは聞いた。

『次の授業は護身術。あれ?こんな授業なかったロト』

ロトムは保健体育と答える。

「ああ、姉さんが入れたんだ。内容は地球連邦軍が採用する『近接格闘術』だったはずだが」

カレンが入れたようである。

『なるほど。そういえばサトシ、ピカチュウの『10まんボルト』を受けても、リザードンの『かえんほうしゃ』をまともに喰らっても、ケンタロスにひかれてもピンピンしてたそうだロト』

ロトムの説明を聞いて…

「サトシ…それで平気ってすごくない…?」
「サトシ君大丈夫なの?」
「俗に言う『スーパーマサラ人』ってやつか…」

マルグリットとロレインとレベッカは引いたような表情になっていたとか…。

「護身術を終えたら次は?」

レベッカはロトムに聞いた。

『恋愛についてだロト』
「「「恋愛!?」」」

恋愛という言葉にみんなは驚いた。

『内容は女性とのデートとか、女性の心を鷲掴みする方法とかなどだロト。サトシはモテモテだけど、実は女性とデートしたことがないロト。これを機にサトシのモテモテ度をアップするロト』
「そんな授業あったのか?」
『僕が入れたロト。サトシのパートナーである僕がサトシという質を向上させようと考えたプランだロト』
「「「おぉ~」」」

ロトムは「恋愛」という授業を考えていた。内容と理由を聞かされると、レベッカとマルグリットとロレインは感心した表情になる。

『恋愛については護身術を終えたら話すロト』

護身術が終えるまではお預けのようである。
その後、サトシは武道場と思われるフロアに移動。講師はカレン。内容は先ほど申した護身術。いろいろと書くのが面倒くさいので省略します。
そして50分後、授業は終了。

「あれサトシ君、気になっていたけど、モニカから護身術教わった?」
「一応は」

どうやらサトシはモニカから護身術を教わっていたようである。次は恋愛の授業。
現在、カレンとカルロッテを含むみんなはラウンジルームにいる。

『まずサトシは女性とデートしてもらう。そのデートの中で改善点を見つけることが、この授業の第一目的だロト』

このとき、ロトムはアローラ探偵ラキのカツラをかぶって、ラキになり切っているとか…。

「それで、サトシとデートする女性は誰がいいのか?」

レベッカは聞いてみた。セレナとエルはサトシとデートしたいという願望を持っているのだが…。

『セレナとエルさんは除外』
「「なんで?」」
『サトシにメロメロでデートどころじゃない。レベッカさんもいいけど、金には汚いので除外だロト』
「あとで分解してやるから覚えてろよ…」

除外されて怒りを露わにしたレベッカの手にマイナスドライバーがあったとか…。

『……というわけで…マルグリットにはサトシとデートして、改善すべき点を見つけてもらう』
「OK!」
『その次はロレインさん。サトシとデートして大丈夫?』
「問題ないわ」

サトシとデートする相手はマルグリットとロレインを指定。除外されたセレナとエルとレベッカは不満を抱く。

『サトシ、絶対にやってはいけないことをいくつか伝えるロト』
「うん…」
『待ち合わせ時間に遅れること。食事のときは割り勘と女性に奢ってもらうこと。態度は傲慢であること。女性に暴力と暴言はダメ。最低、この4つを厳守しないと、女性に嫌われるロト』
「なるほど…」
『あとは、エロ本とエロDVDなどがあるアダルトショップに行かないこと。女性にナンパしないこと』
「しないよ!!」

と、ツッコミを入れるサトシ。

「じゃあ、行くわよサトシ♪」
「えぇ!?」

さっそく、マルグリットはサトシの右腕に抱きついて、ロケットグループ別宅を後にする。そして、こっそりと尾行するロトムとエルとセレナとレベッカとロレインである。カレンとカルロッテは、お茶を飲みながら会話しているという。

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