07 カントーリーグ編 開幕!サトシ絶好調!

カントー地方セキエイ高原。カントーリーグ・セキエイ大会の開催場所でもある。
18時00分。セキエイ大会の開幕式が始まった。会場はスタジアム。フィールドには出場選手達が集まっている。観客席は超満員で、VIP席と思われる観客席のところには、各地方のジムリーダーと四天王と地方チャンピオンがいる。ちなみにモニカとカレンとレベッカ、リルとリサとオルハとイーシャはラウンジのテレビ(32インチ薄型液晶)で観戦。VIP連中がいる以上、表立った行動はできないでいる。
戻って会場…。現在はポケモンリーグ大会責任者であるタマランゼ会長が壇上に上がって演説している。演説を終えた後、タマランゼ会長が壇上から下がると、次は1人の青年が壇上に上がった。

「カントーリーグチャンピオンマスターのレッドです。明日行われる大会では、悔いを残さないよう全力を出し切ってください。開幕式が終わった後、パーティーが開かれます。幸いにも天気は晴れて、気温は過ごしやすくなっています。そのパーティーで英気を養い、明日に備えてください」

その青年の名はレッド。カントー地方のチャンピオンとして君臨する最強のトレーナーである。
開幕式が順調に進むと、次はパーティー。と、言いたいが、ここでサプライズがある。一人の高齢の女性が現れた。その女性とは、元カロスクイーンにして、ポケモンパフォーマーを数多く世に送り出してきた伝説のプロデューサー・ヤシオが現れた。

「カロス地方のトライポカロンのプロデューサー・ヤシオです。わたしがこのカントー地方にやってきたのは、トライポカロンの魅力を伝えるためです。ポケモンコンテスト協会の協力によって、トライポカロンをカントー地方で開催することに成功しました。なぜカントーリーグにわたしが姿を現したのか、理由は先ほど申したとおり、トライポカロンの魅力を全世界に伝えるため。その魅力を…たった今、披露して差し上げましょう」

ヤシオの言葉が終えると、事前に設置された仮設ステージにスポットライトが集中した。そのステージは現在、カーテンによって閉じられているが、そのカーテンが開かれると、衣装を着た2人の美少女が現れた。セレナとエルである。フィールドにいるティエルノはセレナに好意を抱いているが、もはや目がハートになってメロリン状態である。

「あれ?セレナじゃないですか。となりの方はたしか、カロスクイーンの…」
「ああ。エルさんだ」
「サトシ」

ショータの前にサトシが姿を現す。

「なんでここに?」

サトシは疑問を抱くと…。

「さっき、ヤシオさんがカントー地方で開催することに成功したと言ってましたね。その時期は2日前になります」

ショータは説明する。
そして、ミュージックスタート。曲名は『ドリドリ』で、セレナとエルは歌いながら、手持ちのポケモンを出して演技をしたという。どんな演技なのかはみなさまの脳内で再生するなど、ご想像にお任せします。それが終了すると、2人は大歓声に見舞われたという。
ちなみにヤシオは現在、スタジアムの控え室にいる。

「お疲れ様です」

そのとき、カロスリーグ四天王ズミが控え室に入室してヤシオに近づいた。

「ありがとう。カルネはどこに?」
「VIP席ですよ。カルネさんにはどのような要件で?」
「わたしの後任になってもらうためよ」

どうやらヤシオはトライポカロン界だけでなく、四天王やチャンピオン達とも交流があるようだ。とくにカルネとは親しい。

「まったく、あなたは忙しい人ですね。カルネさんにチャンピオンの座を譲って、今度はプロデューサーの仕事を押し付けようとして…。さすが先代カロスリーグチャンピオンマスターです」
「昔のことにあまり触れないで」

実はヤシオはもうひとつの顔がある。それは、先代カロスリーグチャンピオンマスターであったという顔である。ポケモンバトルも非常に強く、キーストーンも密かに持っているのでメガシンカは使える。

 

 

そしてパーティが始まった。サトシは現在、ショータと会話しているが、そのサトシの前にセレナとエルが現れた。

「サトシ久しぶり!元気にしてた?」
「ああ、セレナも相変わらずだな」
「サトシ君久しぶり」
「お久しぶりですエルさん」

アイドル的な2人と親しげに会話するサトシに、男性陣達は嫉妬が込められた眼差しでサトシを睨んでいる。

「セレナ~♪」

そのとき、ダンシングデブことティエルノが現れた。

「セレナ、キレイだったよ」
「あ、ありがとう」

そんなティエルノにセレナはすこし引いたとか…。

「サトシ、久しぶりですね」
「おっ、久しぶりだなトロバ」

トロバも現れた。

「いつの間にカントーに?」

サトシは聞いた。

「3ヶ月ぐらい前です。ティエルノとサナと一緒にカントーに来ました」
「サナはもしかして、ポケモンコンテスト巡り?」
「はい!ところでサトシは今までなにしてたんですか?」
「ああ。アローラ地方に」

サトシはみんなにアローラ地方にいたことを話す。ロトム図鑑を紹介すると、喋るポケモン図鑑にみんなはびっくりしたという。

「なるほど。これがそのZリングですか」

ショータはZリングに興味津々。

『アローラには他の地方じゃ見かけないポケモンがいるロト』

と、ロトムはアローラのポケモン達をみんなに披露するが、ここでひとつ疑問が浮かんだ。ナッシーである。

「あれ?ナッシーのメガシンカポケモンですか?」

トロバは聞いた。

『違うロト。アローラの姿のナッシーだロト』
「「「えぇ!?」」」

アローラのナッシーと聞いて、みんなは驚いた。

「あり得ないですよ!どんな環境でナッシーがそうなるんですか!!?」

と、動揺するショータであった。

『ちなみに、ポケモンスクールに通っていたサトシの様子の写真だロト』

しかもロトム、みんなにその写真を披露する。みんなは興味を抱いてその写真をみる。しかし、ここでひとつ疑問が浮かんだ。

「ねえサトシ……この子…誰…?」

セレナが黒い表情になってサトシに指摘する。

「スイレンといって、水ポケモンが大好きな女の子だ」
「なんでサトシと一緒に寝てるのかな?」

指摘した箇所は、サトシとスイレンがひとつのベッドで一緒に寝ているというところである。それに気づいたセレナはスイレンに嫉妬しているという。
サトシとスイレンが一緒に寝ているという場面は「第1話」でその様子が描かれている。

「わおサトシ君、その子とそんな関係に?」

エルは楽しそうに笑った。

「違うんです!」

と、サトシは弁明するも…。

「なにが違うのよ!?別れの時にわたし、サトシにキスしたのになんで!?」
「「「えぇ!?」」」

サトシにキスした…。それを聞いたみんなは驚愕した表情になる。このときセレナ、泣きそうな表情になる。

「サトシ!セレナの純情を汚した罪は重い!僕と当たったら覚悟するんだな!」
「……………」
「そして僕がサトシに勝ったらセレナ、僕と付き合ってくれ!」
「結構です…」

セレナLOVEのティエルノにとっては最悪な一言で、サトシと当たったら叩き潰すと宣言。

「ええ!?サトシという男に勝ったらセレナちゃんと付き合えるのか!?」
「マジかよ…!?」
「あいつと当たることを祈ろう。そして全力で叩きのめす!」

しかも、ある意味すごい噂が選手の間で立っている。ほとんどの男性選手がサトシを叩きのめすことを考えていたようだ。

「ああ!ここにいた!」
「みんな~!」

そのとき、シトロンとユリーカが現れた。シトロンはミアレジムのジムリーダーとしてカントーに来ていたが、ユリーカはただの付き添いである。
しばらく話をすると…。

「サトシやる~。スイレンって子と一緒に寝るなんて…。ねえデデンネ」
『デネデネ』

ユリーカに茶化されるサトシであった。ともあれ、カロスメンバー集合である。

「これがロトム図鑑ですか。今度解剖させてもらえないでしょうか?」
『お断りだロト!』

ロトム図鑑の解剖を考えてメガネを光らせるシトロンにロトムは恐怖を抱いたという。

「失礼」

そんなとき、1人の10代後半の少年が現れた。その少年が現れると、みんなは沈黙し、その少年はエルの前に立った。

「エル嬢。あなたの美しさに僕は惚れました。僕と婚約してくれないでしょうか?」
「「「え…」」」

少年の言葉にみんなは沈黙した。

「あなたは?」

エルは聞いてみた。

「これは失礼しました。僕はモナコ公国出身のポケモントレーナーにしてヴィジーオ伯爵家の三男ジャニー・フォン・ヴィジーオ。カントーリーグの出場者でもあります。あなたを僕の妻として、ヴィジーオ伯爵夫人として迎えたいのです。僕と婚約してくれませんか?」

ジャニーという少年は自己紹介して、さらにエルにプロポーズする。

「遠慮します」

エルは断る。

「どうしてですか?僕の妻になれば一生、贅沢な暮らしができるのですよ!?」

しかもジャニー、自分が金持ちであるというアピールをして食い下がらない。

「ムカつくな」
「同感です」
「お金じゃ人の心を買えないですよ」
「そのとおりだ」

ティエルノ、トロバ、ショータ、サトシの順にコメントする。

「わたしにはお付き合いしている男性がいるからです」

エルは断った理由を述べた。

「その男は僕より金持ちなんですか!?」

ジャニーは必死である。
そしてエルはサトシに近づき…。

「この子がわたしのお付き合いしている男性です」
「「「ええぇ!!?」」」

サトシの腕に抱きつき、サトシは自分の彼氏であるというアピールをするエルである。エルに保身を図られ、巻き込まれるサトシである。

「エル嬢!なにかの間違いでは!?この貧乏人がエル嬢とお付き合いしている男性とでもいうのですか!?」
「貧乏人ってサトシ君に失礼なことを言わないで!あなたのこと余計に嫌いです!」
「サトシと言ったな!金をやるからエル嬢と別れるのだ!」

しかも、サトシのことを貧乏人呼ばわりするジャニーである。
ちなみに、サトシはロケットグループの御曹司で貧乏人どころか超大金持ちである。とはいえ、この事実を伏せる必要がある。無論だが、サトシがロケットグループの御曹司であることを誰も知らない。

「お前に言っておく!金で人の心を買えるとでも思ってるのかジミー!?」
「ジャミーだ!地味に名前を間違えるな!」

サトシは勢いあまって指を刺してこう話すも、名前を間違えてジャミーにツッコミを入れられる。

「まあいい!明日の大会で貴様のような貧乏人を倒し、エル嬢の純潔をいただく!」

しかもジャミー、卑猥な言葉にまで発展している。

「すでに純潔はサトシ君に捧げています。諦めてください」
「エルさん!俺を巻き込まないで!」

嘘に嘘を重ねるエルだが、サトシを巻き込んでしまう。これにはサトシもたまったものではない。

「どのみち!貴様はこの僕がぶっ潰す!貧乏人が金持ちにすべて劣っていることを教えてやる!」

ビシッと決めてサトシに宣戦布告するジャミーである。
直後…。

『みなさま、対戦相手の組み合わせが決定しました。こちらの一覧表をごらんください』

アナウンスが伝えると、みんなは大きな電光掲示板のほうに振り向いた。
第1試合、オープニングバトルはサトシ対ジャミーとなっている。

「ごめんねサトシ君。巻き込んでしまって」
「気にしないでください。あいつをぶっ飛ばすいい機会ですから」
「ありがとう」

エルはサトシに謝罪するも、結局はサトシに密着するエルである。

「む~…」

恋敵が増えて危機感を抱くセレナであった。

『ルールは3対3のシングルバトル。準々決勝からフルバトルとなります。この情報はインターネットに掲載していますので、より詳しい情報はインターネットをご覧ください。それでは引き続き、パーティーを楽しんでください』

と、アナウンスは伝え終わると、みんなは再びパーティーを楽しみ始めた。VIP側の人達が徐々に目立ち始め、選手達と交流を重ねている。
そのとき、サトシのスマホの着信音が鳴り響いた。サトシはスマホを手に取って応答すると…

「もしもし」
『わたしよサトシ』
「お姉ちゃん」

モニカが出てきた。

『そろそろこっちに戻ってきなさい』
「わかったよ。それじゃ」

と。電話を終えて、サトシはスマホをしまう。

「誰なの?」

セレナは聞いた。

「ああ、お姉ちゃんさ」
「お姉ちゃん?」
「俺の姉さ」
「「「えぇ!!?」」」

サトシの姉の存在を聞いて、みんなは驚いた。

「じゃあ俺、そろそろ戻るから」

と、サトシはスタコラサッサと言わんばかりに離れていった。

「サ…サトシのお姉さんですって!?こうしちゃいられない!」
「ちょっとセレナ!」

しかもセレナ、サトシの後を追っていった。エルはセレナの後を追う。

 

 

ポケモンスタジアムのラウンジ。サトシはモニカ達7人と合流する。そしてテーブルに着いて会話している。このとき、サトシのピカチュウはモニカの腕に抱えられている。

「サトシの対戦相手ってモナコのヴィジーオ伯爵家の三男なの?」

リサはサトシにそう聞くと、サトシは首を縦に振っている。

「知ってるの?」

と、サトシは聞いた。それについてイーシャは説明する。

「モナコ公国のグリマルディ大公家の血を引く由緒正しき家系で、ポケモン関連や自動車産業や金融関係などの事業を運営しているノルニアテクス社の経営一族でもあるの」

ただの伯爵家ではないようだ。

『ノルニアテクス社について少し調べてみたロト』

と、ここで万能なロトム図鑑が登場。

『検索終了。さまざまな事業を展開して次々と成功を収め、石油やガスなど豊富な天然資源の利権を持っているロト。その資産力はゴッドファイブに劣るけど、将来はゴッドファイブの財閥を蹴落として、自分がゴッドファイブの一員になってその頂点に立つと公言しているロト』

詳しく説明する。ロトムの万能さにみんなは関心を寄せる。

「サトシ、対戦相手のトレーナーを本気でぶっ潰してちょうだい」

モニカはサトシにこう述べた。それに同意するサトシである。

「ところで……コソコソしてないででてきたらどうなの?」

カレンはなにかの気配を感じて、気配する方向に話しかけた。すると、物陰からセレナとエルが出てきた。

「セレナ、エルさん!?」

これにはびっくりのサトシである。

「知り合いなの?」
「ええ。まあ…」

リルの問いに答えるサトシ。するとカレンはゆっくりと歩いて、セレナとエルに近づく。

「わたし達、でなくサトシ君に用があるようね」
「いえその…」
「えっと…」

カレンの威圧感にセレナとエルは動揺する。

「その…サトシのお姉さんに用があって…」
「わたし?」

セレナに指名されたモニカ。

「サトシと…サトシと結婚することを許してください!!!」
「「「えぇ!?」」」

あまりの動揺にセレナは思わず、あり得ない方向に向かっていった。それを聞いたみんなは驚く。

「わたし、なんてことを~~~!!」

自分の言葉に気がついたセレナは顔を真っ赤にしてさらに動揺する。

「へぇ~…」

しかし、これには面白くない人が一人いた。超絶ブラコンのモニカである。

「どうしてサトシと結婚するの?結婚じゃなくてお付き合いを許してくださいでしょ?」
「…助けて~…」

モニカはセレナのほほをプニプニしてこう詰め寄った。そして解放する。

「さて、セレナちゃん。サトシとのお付き合いは認めません。早々に立ち去りなさい」
「そんな~!」

さらに、モニカはセレナが自分の弟との交際を認めなかった。

「どうしてですか~?」

食い下がるセレナは粘る。

「サトシはわたしという女がいる」
「お姉さんがサトシと!?姉と弟が付き合えるはずがありません!」
「血はつながってないので問題はありません」
「そんな~!」

ブラコン全開にするモニカだが…。

「あんたのブラコンを治すいい機会でもあるのよ」
「カレン!ちょっと!苦しいって…!」

カレンはモニカにチョークスリーパーを仕掛ける。

「そうだよ。さっさとわたしにサトシ君を渡せば万事解決だよ♪」
「誰があんたに渡すもんですか…」

リルはニパッとした笑顔の表情になるも、そのリルにモニカはツッコミを入れる。

「そうそう。セレナといったな」

このとき、レベッカが話しかける。

「サトシはわたしと付き合っている。だから諦めろ」
「誰がサトシと付き合ってるですって!?」

この発言にリサは黙っていなかった。気がついたら騒がしい雰囲気になった。

『はぁ…』

これにはロトムも呆れている。

 

 

そして翌日。カントーリーグ・セキエイ大会が始まった。会場は超満員。VIP席も超満員である。第1試合、オープニングバトルするのは、サトシとジャミー。2人がトレーナーボックスに入ると、バトルフィールドが草原になった。

「エル嬢ー!僕の雄姿を見ていてください!かならずやサトシという貧乏人を倒し!貧乏人どもをなぎ倒して優勝して、あなたをモナコ公国に連れて帰ります!!」

と、ジャミーは高らかに宣言すると…。

「「「ブーーーー!!!!」」」

会場からブーイングが沸いた。

「とっとと終わらせよう。ピカチュウ!」
『ピカッ!!』

サトシが最初に出したポケモンはピカチュウ。

「舐められたものだな。出すならライチュウにしたほうがいい。ダーテング!!」

ジャミーはダーテングをっ出す。オープニングバトルが始まった。

「ピカチュウ!『でんこうせっか』!!」

先制攻撃を仕掛けたのはピカチュウ。ダーテングは『でんこうせっか』の攻撃に当たってダメージを受ける。

「貧乏人にしてはやるではないか!『あくのはどう』!!」
「『10まんボルト』!!」

お互いの技が激突する。パワーは互角である。

「『ぼうふう』だ!!」

ダーテングは『ぼうふう』を繰り出す。

「地面に『アイアンテール』で打ち付けてジャンプ!」
「なに!?」
「『エレキボール』!!」

ピカチュウは高らかにジャンプして『ぼうふう』をかわして、さらに『エレキボール』で追撃。ダーテングは『エレキボール』を直撃で受けて、戦闘不能になった。

「ダーテング戦闘不能!ピカチュウの勝ち!」

審判はピカチュウの勝ちを宣言する。同時に会場は盛り上がりをみせた。ジャミーはダーテングを戻して、次のポケモンを出す。

「出てこい!カイリュー!!」

次に出したポケモンはカイリュー。バトルスタート。

「カイリュー!『りゅうのはどう』だ!!」
「ピカチュウ!『エレキボール』で対応しろ!!」

お互いに向けて放たれた技同士が直撃。パワーは互角である。

「一気に決めさせてもらう!『りゅうせいぐん』!!」

カイリューは『りゅうせいぐん』の弾丸を上空に打ち上げる。その弾丸が砕け散り、破片として地上に向かって次々と落下する。

「『でんこうせっか』でかわしながらカイリューに攻撃!!」

しかし、ピカチュウは『りゅうせいぐん』を次々とかわしてカイリューに攻撃。カイチューは後方に吹っ飛ばされ、態勢が崩れた。その隙をサトシは見逃さなかった。

「いくぞピカチュウ!Zワザだ!!」

サトシはここでZリングを構えた。Zパワーがピカチュウに纏い始めた。

「これが俺達の!全力だあぁっ!『スパーキングギガボルト』!!」

そしてZワザを放った。カイリューは強烈なZワザを受けて戦闘不能になった。

「カイリュー戦闘不能!ピカチュウの勝ち!」

審判はピカチュウの勝ちを宣言する。会場はさらに大盛り上がりをみせ、いつの間にか来ていたククイ博士やリーリエ達アローラ組もかなり盛り上がっていた。

「そんな…」

ジャミーは戦慄した。カイリューを戻して次のポケモンを出す。

「フライゴン!!」

次に出したポケモンはフライゴンである。

「戻れピカチュウ」
『ピカ』

サトシはピカチュウを戻して…

「リザードン!君に決めた!!」

2体目のポケモンとしてリザードンを出した。フライゴンはドラゴンと地面のタイプを二つ持っているので、ピカチュウを戻したのは妥当な判断である。バトルスタート。

 

 

ある観客席…。セレナとエルだけでなく、シトロンやユリーカ、ティエルノとトロバとショータもいる。

「えぇ!?サトシ、リザードンを持っていたんだ」

セレナは驚く。

「へぇ~」

同じリザードン使いであるトロバは興味を抱く。

 

 

戻ってバトルフィールド。サトシのリザードンはフライゴンを追い詰めていく。

「リザードン、本気を出すぞ」

サトシはここで、ペンダントにしているキーストーン(メガペンダント)を握った。

「リザードン!メガシンカ!!」

キーストーンと、リザードンが左腕に着けているリングに付いているリザードナイトXが共鳴して、リザードンの体から進化の光が放たれた。その進化の光が徐々に消えると、リザードンがメガリザードンXにメガシンカする。

『おーっとサトシ選手!ここでリザードンをメガシンカさせてきたー!!』

この光景に会場は大盛り上がり。実況も盛り上がっているようだ。

「メガシンカだと!?貧乏人のくせに!!!」

ジャミーは悔しがっていた。金持ちでありながらキーストーンを最後まで入手できなかったようだ。

「『ドラゴンクロー』!!」

メガリザードンXは『ドラゴンクロー』でフライゴンを攻撃。フライゴンは強烈なダメージを喰らうも、戦闘不能に至っていない。

「とどめだ!『ブラストバーン』!!」

そして、『ブラストバーン』を放った。フライゴンはこの攻撃をまともに受けて戦闘不能になった。

「フライゴン戦闘不能!よって勝者!サトシ選手!」

審判はサトシの勝利を宣言する。結果、3対0でサトシの圧勝に終わった。

「そんな…バカな…」

貧乏人とサトシを罵っていた相手に、完膚なきまでに叩きのめされたジャミーであった。この光景に、観客達はスカッとした気分になったとか…。
次のバトルは順調に進んでいった。

 

 

それから、サトシはスタジアムの外で一休みしている。

『Zワザにメガシンカ、この二つが揃っているサトシは有利だロト』
「そうともかぎらないと思うんだけどな…」

ロトムはサトシを評価する。

「何度言ったらわかるんですか!!?わたしには付き合っている男性がいるんですよ!!!」

そのとき、女性の声が響いた。

「なんだろう?」
『行ってみるロト』

サトシとピカチュウとロトムは声がした方向に向かうと、エルとジャミーがいた。サトシに敗北したジャミーがエルに強く迫っている。具体的な内容は、ジャミーは嫌がるエルを強く抱き締めて、エルは抵抗しているという内容で、このままじゃエルが危ないと判断できる状況である。

「やめろー!」
「ぶはっ!」

サトシはジャミーに向かって走り、ジャミーを飛び蹴りした。蹴った場所が顔面で、蹴られたジャミーは吹っ飛ばされた。スーパーマサラ人の本領発揮である。

「サトシ君…」

サトシに助けられたエルはときめいていた。

「エルさんになにしやがんだジミー!」
「だからジャミーだって!貧乏人のくせに、よくも金持ちにして名門貴族の三男の顔面を蹴ってくれたな!!」
「俺に負けたお前に言われる筋合いはないぞ!」
「リアルファイトじゃ負け…」
「ピカチュウ!『10まんボルト』!!」
『ピカチュー!!』
「ギャー!!ママー!助けてー!!」

結局、ピカチュウの『10まんボルト』を喰らったジミー。そして逃げていった。

「大丈夫ですかエルさん?」
「サトシ君、こわかった~」

サトシはエルに気遣うと、エルはサトシの胸に飛び込んだ。その数秒後、エルはサトシの首に腕をまわして、そしてサトシの唇に自分の唇を当ててキスし始める。その口付けがすぐに終わった。

「わたしのファーストキスよ。わたし、自分の気持ちに気づいたの。サトシ君が好きって…」
「エルさん…」

サトシに想いを告げたエルは、再びキスする。今度は自分の舌をサトシの口内に入れて、サトシの舌と絡ませる。濃厚なディープキスである。サトシのファーストキスはすでにセレナに奪われているが、ディープキスは初めてである。

『大胆だロト』
『ピカ…』

ロトムとピカチュウはサトシとエルのラブシーンを見守る。

《パシャ》

そのとき、カメラのシャッター音が響いた。サトシはそれに気づいて、エルとのキスを中断して、シャッター音がした方向に振り向くと、一人の女性記者がカメラを構えていた。

「あれ?あなたはたしか、シンオウ地方の?」
「テレビコトブキのレポーターでシンオウ・ナウのキャスターのユウカよ。久しぶりねサトシ君」
「お久しぶりですユウカさん…どうしてここに?」

シンオウ・ナウのキャスターのユウカで、サトシがシンオウ地方で旅をしていたときに知り合った女性である。ちなみに、彼氏いない歴=年齢の独身である。

「サトシ君…しばらくみないうちにカッコよく…強くなって…そしてカロスクイーンのエルさんと熱愛…」
「あのその…黙っててもらったほうが…俺としてはいいんですけど…」
「サトシ君!」
「はい?」
「わたしの給料アップのために…犠牲になってー!!」
「ちょっとユウカさん!待って!待ってー!!」

ユウカは走り去ってしまった。

「終わった…」

と、サトシは絶望的な表情になった。

「いいじゃないサトシ君。いっそのこと、わたしと本当に交際しましょ♪」

しかも、エルは嬉しそうだった。

「わたしのサトシになにしてるのかな?」

さらに、モニカが現れた。サトシにとっては最悪な状況だった。今のモニカは「我の怒り、頂点に達せリ」である。

「ほう。わたしの男に手を出すとは、いい度胸しているなエル」
「誰がわたしの男よ?サトシはわたしの男よ」

続いてレベッカとリサ、カレンとリサとオルハとイーシャが現れる。やばいのは、エルのほうである。

「エルさん…どうしてサトシと…」

そのとき、今にも泣きそうで怒りを露わにしているセレナが現れた。

「サトシ!説明して!!」

その怒りをサトシに向ける。

「サトシ~~~~!!!」
「スイレン!?」

スイレンも現れた。ドス黒いオーラを出してサトシに怒りを露わにしている。
本当に一番やばいのは、サトシである。

「ダッシュ!!」
「「「待てー!!」」」
「「待ちなさいー!!」」

そしてサトシは保身を図って逃亡。そのサトシを追いかけるのは、モニカ、レベッカ、リサ、セレナ、スイレンである。彼女達は物凄い顔で、逃亡したサトシを追いかけていった。
その後、サトシは捕まって、ボコボコにされたという。それだけには収まらず、なんとサトシ争奪戦まで勃発したという。ちなみに勝ったのはお姉ちゃんのモニカ。なんというか、大人気ない。
さらに1時間後、号外が発生。サトシとエルのキスシーンが写っている記事の内容によれば、タイトルは「カントーリーグ出場のサトシ選手とカロスクイーンのエルの熱愛が発覚!」。そして内容はこう書かれている。

『サトシ選手とエルさんはディープキスしてイチャイチャしている場面を目撃!エルさんから一方的に好意を寄せられるサトシ選手であった!』

この記事を目の当たりにしたサトシ大好きな女の子達は怒り爆発。サトシの危険が迫っているとか…。

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